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Channel: ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>
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食い倒れの夜 in toba

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「お残しはゆるしまへんでー」
某アニメ番組の有名なフレーズである。

美味しいものを残すなんぞ、食いしん坊の風上にもおけぬ〜という気持ちだが
今回だけは白旗をあげた。

三重県鳥羽。
鳥羽湾のすぐ近くにある一栄は、鳥羽っ子はもちろん、三重の人なら誰もが「ここはすごい!」と一目を置く店である。
一見、普通の家のような佇まいの外観ながら、店内はカウンターと小あがり、そして座敷をもつ立派な居酒屋だ。入口すぐ側の水槽には近海であがった伊勢エビやホタテに法螺貝がはいっていた。

今回は大勢での訪問なので、一栄コース。
ここは本当に食べきれないから、2品ほど省いてもらったという言葉を信じて、
出てくるお料理を今か今かと待つ。
グウウウウっとお腹の虫が鳴きだしたと同時に、でてくる料理。



先付には、ぷっくりと肉厚のふくだめ(とこぶし)を含んだ3点盛。
卵いっぱいの白子だけで数杯いけてしまう♪



小鉢にはいっていたのはなんと!真珠の貝柱だ。
真珠の貝柱は数も少なく、貴重なもの。
ましてや新鮮な状態で食べられるのは現地ならではの食といえよう。
コリコリとした食感にまろやかな貝柱の味は、味わったことがない美味なる味。
酢みそなどで食べるのが主流らしいが、今回は若布の味と貝柱だけというシンプルさ。
食材の味の凄さがダイレクトに口のなかで踊りだす。



煮物には白身魚のメバル。
現地では「ワガ」と呼ばれ、幼魚の頃は、ハッとする目の大きさから「ハットメ」いう名称らしい。
地魚らしいネーミングのほうが旅情の雰囲気も増すもの。
じっくり煮込まれたメバルは箸ですくうとほろっと身がとれ、猫もまたがぬくらい綺麗に食べられる。
このメバル煮は地元では頭や骨に湯をかけて取り損ねた身を綺麗に飲み尽くすそうで、
その飲栄養満点なスープから「医者いらず」とか「医者ごろし」といわれている。
このスープを白飯にかけて食べたーい!!! と思ったのは自分だけではあるまいて。

いつものペースで順調だったのはここぐらいまでだろうか。
そう、噂の凄いものがここから次々とやってくるのであるが……
綺麗にメバルを食べているときには、そんな悪夢!!をまだ誰も知らない。



出て来たのは大きな伊勢エビの活き造りも入った刺し盛。

伊勢エビが両はさみをふりあげて、抵抗をみせるものの、
そんな様子を横目でみながら、まずは伊勢エビのぷりっぷりの身をパクリ。
甘く柔らかな食感に目がなくなるー。



ホタテに金目鯛の炙りも絶品。



食べても食べても減らぬ刺し盛り。・・・(゚_゚i)タラー・・・

き、きたああ。食い倒れ時間のはじまりーーーーーーーー。



脂ののったトロも口にいれたとたん、瞬間に溶ける。
人数分あるはずなのに、皆、食いしん坊のはずなのに、
へ、減らない! この刺し盛り。



∑(; ̄□ ̄A ∑(; ̄□ ̄A ∑(; ̄□ ̄A ∑(; ̄□ ̄A ∑(; ̄□ ̄A 胃袋がそろそろイエローカードをだしそうな予感。
∑(; ̄□ ̄A はいらなーいぞーって∑(; ̄□ ̄A

ここで終わりでないのが、伝説といわれるこの店の秘密。



海老フライだが見慣れた形でない海老フライ。
アジフライのように開いた海老を揚げたもので、これがけっこうボリューミ。
そしてお腹がいっぱいになりつつある時刻に出てくるのだから、
(>▽<;; アセアセ(>▽<;; アセアセ(>▽<;; アセアセ こりゃ、困ったちゃん。
といいつつも、一栄の海老フライは誰もが食べておけというメニュー。
もちろんしっかり食べる!( ̄∇ ̄)b
そして気づく。自分の胃袋がギュウギュウ状態ということに。



優しい出汁にほっこりできる茶碗蒸し。
お腹いっぱいでもつるりと入る味わいは北風の冷たさも忘れさせてくれる。
身も心も温めてくれる茶碗蒸しにのんびりしていると……

き、きたああ。次なる刺客。



答志島の法螺貝の刺身。
山岳修行を行う山伏の必需品である法螺貝。貝付きの刺身って初見かも。
しかも立派すぎる法螺貝に比例するように、
刺身もおおぶりにカット。
o(>回< ) o(>回< ) o(>回< ) o(>回< ) o(>回< )
胃袋はすでにレッドカード。
脳みそも「ヤバしヤバし」とピコンピコンとカラータイマーが鳴りだした。



そして焼きホタテが登場。
 ( ̄~ ̄;) ( ̄~ ̄;) ( ̄~ ̄;) ( ̄~ ̄;) ( ̄~ ̄;) ( ̄~ ̄;)
く、口が開かぬ。
箸がのびぬ。
くぅううううううううううう。



そして〆のイクラご飯。
こ、これが伝説のイクラご飯!
そう、どんな大食いでも10人中9人はみてるだけーのイクラご飯……なのである。
もちろん、お腹がはちきれんばかりの状態となり、
一口も食べられない、食べきれないという脱落者が出る瞬間なのである。

「あらあら、みなさん。お腹の具合はいいんですか?」とお店の方の声に
うつろな目で答えるチャレンジャー達。

〆に椀が出るということで、伊勢エビが回収された。



椀を待つこと数分。
待てば待つほど、胃袋はまんぱんになり、座っているのも苦しい。
もはや何もはいる隙間のない胃袋。
それでも椀は(  ̄0 ̄)■飲む!
伊勢エビだもの!
贅沢に八丁味噌のお味噌汁だもの(実のところ、八丁味噌とは相性悪いが、一栄の椀は美味しくいただけた♪)。

ボリューム満点の地元で捕れた旬の魚介を贅沢にふるまってくれた一栄のひととき。
テーブル周りにははちきれんばかりのお腹を抱えてうつろな食いしん坊が横たわる(汗)。

今回のコース。完食できたのはわずか2名(男女1名ずつ)。

メニューは2品省いても食べきれないということが判明したいま、次は何を省くかと
そこでまた悩む食いしん坊なのである。

※さて問題です。
どこから食べることができなかったでしょう。

1番: 法螺貝刺身
2番:ほたて貝
3番:イクラ丼

「お残しはゆるしまへんでー」
某アニメ番組は戦国時代の忍術学園のストーリー。
一栄のある鳥羽は三重県。三重には伊賀忍者の里でもある。
やはり聞こえてくる(。>ω<)ノ(。>ω<)ノ「お残しはゆるしまへんで」の言葉は
此の地ならではの幻聴か。
次回はクリアーしてみせる! とリベンジを決意する食いしん坊である。



 
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DATA)
店名:御料理 一栄
電話:0599-25-2885
住所:鳥羽市鳥羽1-22-21
営業:17:00~23:00(L.O.22:45)
休   :水
URL:http://www.toba.gr.jp/102/post_689.html(鳥羽市観光協会URL)
備考:コースだけでなく、アラカルト料理も豊富。カウンター上の大皿料理も人気高し

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