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Channel: ゴン麹 酔いどれ散歩千鳥足 <野望と無謀>
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ヴァチカンとつながったWDー新教皇「フランチェスコ1世」即位に乾杯ー 

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コンクラーベ。
なんとも難しい顔ばかりが並んでいる光景を想像する単語だ。
カトリック教会の総本山、ヴァチカン市国のトップ、教皇様の選出されるときに
おこなわれる各地の枢機卿による教皇選挙のことである。
前教皇の死後、もしくは退位後、15日~20日の間に開かれるのだが、
今回は前法王ベネディクト16世が辞任されたということからはじまる。
生前退位は719年ぶりとのこと。
いやはや歴史長き世界である。


(http://www.s-hoshino.com/f_photo/roma/ro_024.htmlより借用)

コンクラーベの選挙権は80歳未満の枢機卿で、定員は120人。
使徒宮殿内、ミケランジェロの「最後の審判」で有名なシスティーナ礼拝堂でおこなわれる。
枢機卿、以前は日本人の枢機卿もいらっしゃったみたいだが、今回は該当者なし。
東洋系の枢機卿はいらっしゃったのだろうか? ちゃんとコンクラーベの映像をみていなかったので、
確認はできていなかったが、いてほしいなと思うのは東洋人の気持ち。

さて、コンクラーベは、ラテン語に由来する。
ラテン語のクム(共に、一緒にという意味)とクラービス(鍵、キーという意味)が合わさり一つの単語となった。
直訳すれば「鍵と共に」となるがなぜそうなったのかというと……。
はるか昔、ローマ時代の雄弁家キケロは「秘密の場所、あるいは建物の立ち入り禁止の場所」を「コンクラーベ」といっていた。
教会では教皇選挙が行われる場所と選挙者の集団をさすそうである。


(http://www1.hinocatv.ne.jp/katsu/italy.htmより借用)

このコンクラーベが教会で使われるようになったのは
1268年の教皇選挙からといわれている。
教皇クレメンス4世がお亡くなりになり、新教皇選挙のコンクラーベが行われた。そのときの枢機卿は18人だっそうだが、当時、バチカンでも権力派閥争いがあり、なんと決定権のある枢機卿がイタリア派とフランス派に分かれてしまい、教皇不在が3年間も続いた。
数カ月経っても決まらないので、業を煮やしたカトリック信者達は枢機卿たちを宮殿に閉じ込め、鍵で閉めて外部との関係をいっさい絶たせたそうだ。
そして食料もパンと水だけを供給。いわゆる枢機卿の軟禁である。
食料の量もどんどん少なくしたらしい。これはお偉い枢機卿の皆様もたまらなかっただろう。
最後は屋根の藁を口にいれていたという話もあるらしい。
閉じ込められた枢機卿は1271年、なんとか妥協し、
教皇グレゴリオ10世(イタリア)が誕生した。

ここまで語るんだから、gon麹はカトリック信者なの?といわれそうだが、
神道である。
しかーし!教会やヴァチカンなどの歴史や宗教には興味ある。
いつかヴァチカン市国にお邪魔できたらなあと、今はまだ頭のなかでスナフキン(放浪)を想像するだけだが、のんびりとバチカン市国を散歩したいものだ。

さて、そんなgon麹とバチカン市国とご縁がつい最近できた。
gon麹が枢機卿になった……わけではない。



3月14日。世間ではホワイトデーなる行事!?がしっかりと認知されだした日。
ホワイトデーということでいただいたもののなかに、ヴァチカン関連のものがあった。

ヴァチカンワインである。



ヴァチカンワインとはヴァチカンでの「ミサ」などで飲まれる。
世界でもっとも聖なる飲物として、
カトリック信者はもちろん、ワイン愛好者のなかでも飲んでみたいと思われているワインらしい。

今回、いただいたヴァチカンワインは
唯一のワイナリー マザーラ・デル・ヴァッロ司教区のもの。
『サンタ・メッサ』と『ノッツェ・ディ・カーナ』である。
この2銘柄はローマ教皇庁が東日本大震災から復興に励む日本に届けたいという思いで実現されたそうである。



まずは『ノッツェ・ディ・カーナ』を。
gon麹、ワインは詳しくないし不勉強である。

この『ノッツェ・ディ・カーナ』は豊かなタンニンが滑らかに流れ込んでくる。
葡萄の甘さが心地よく舌先でダンスをはじめる。心地いい春風のように気持ちを朗らかにしてくれる豊かな果実の香りだ。
ワイングラスに注がれた濃い赤紫色。
真紅の深い色合いがヴァチカン世界の気品さを感じさせてくれる。
グラスをゆっくり傾けるとしっとりと口に注がれた。
葡萄の品種の香りなのだろうか。ラズベリー?ブラックベリーのような渋みが一瞬広がるが
すぐにその渋みはカーテンコールに答えるかのように緞帳があがる。
果実の甘味を酸が優しく包んでくれている。
とにかく上品かつエレガントでありながら、どこか妖艶さがある。
まるでヴァチカン市国そのものがグラスのなかにあるようだ。


『ノッツェ・ディ・カーナ』とまず合わせたのが春一番の使者「生ホタルイカの刺身」
これが意外や意外、相性がいいのである。
生ホタルイカに生姜を少しくるんでパクリ。
生ホタルイカの旨味が口いっぱいに波紋を広げて
そこに『ノッツェ・ディ・カーナ』を飲むと
まるでシンデレラが王子様の舞踏会に出かけるときに魔法をかけてもらったように
美しさ(この場合は旨さ)が何倍にも輝きだすのだ。
旨さと旨さのハーモニーはさらなる旨き世界へといざなってくれる。
さらにヌタが絡まるともはや、口を動かすのも忘れてしまうほどの
柔和な春の世界が生キャラメルのように濃厚に深くなる。

ワインと生ホタルイカの刺身のマリアージュ!
こんな旨き世界があっただなんて♪ これもヴァチカンワインの、神様の思し召しか♪



トマトとモッツァレラチーズの野菜は間違いなく合う。
生で食べられる野菜の旨さは大地よりの恵み。ワインの旨さも大地よりの恵み。
恵みに感謝。美味しい時間を愉しめることに感謝。



鴨ロースは『ノッツェ・ディ・カーナ』の味をまた一段と押し上げてくれる。
柔らかく鴨本来の旨み。
噛みきるとあふれでてくる脂は旨さの秘密。



ふわふわの海老しんじょうはサクっとした衣に包まれた海老の味わい。
これはいつ食べてのクセになる。
もちろん『ノッツェ・ディ・カーナ』にも合う(*´∀`)b゚。


いつまでもスルスルと呑みつづけられるヴァチカンワイン。
『ノッツェ・ディ・カーナ』と日本食のコンビネーションのすばらしさを再認識した
ホワイトデーの一夜。

新教皇フランチェスコ1世の誕生の日に
なんだかの形でヴァチカンと関われたのも
なにか意味があるのかもしれない。

すべて……神のみぞ知るばかり。

追伸:gon麹ではローマ教皇と記していますが、一般的にはローマ法皇といわれています。なぜ2つ名称があるのかとカトリック中央教会のHP(http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/)を拝見すると下記のように記述されていました。
☆「ローマ法王」と「ローマ教皇」、どちらが正しい?☆
「新聞を見ると『ローマ法王』と書いてあり、教会の文書には『ローマ教皇』と書いてあります。どちらが正しい表記ですか?」 このような質問が多く寄せられます。簡単に説明します。

教会では「ローマ教皇」を使います。
以前はたしかに、日本のカトリック教会の中でも混用されていました。そこで日本の司教団は、1981年2月のヨハネ・パウロ2世の来日を機会に、「ローマ教皇」に統一することにしました。「教える」という字のほうが、教皇の職務をよく表わすからです。

((φ( ̄Д ̄ )ホォホォ !なるほど。とはいえ、日本だけなのでしょうか。法皇と称するのは。ではなぜ法皇とよばれるのか……。gon麹の見解!?なのですが、日本は天皇陛下が在位される国。今日では今までのローマ教皇と同じように陛下が崩御された後、新天皇が即位されるのですが、江戸時代までは天皇は崩御されなくても、退位することはできていたのです。天皇が退位、譲位した天皇は上皇と呼ばれていました。さらに、その上皇が出家することで法皇となっていたのです。
『上皇』の出家後の尊称で正しくは『太上法皇』といいます。
ピンとこない方、古の天皇時代、幼い天皇が即位しても、政治がすぐきちんとできないために、退位、譲位した上皇が天皇に代わって政を司っていたのを大河ドラマやアニメなどで見たことありませんか?
一番わかりやすいのは、院政政治をした白河法皇と後白河法皇の源平時代です。
ちなみに、697年、持統天皇が文武天皇に譲位し『上皇』と称したのが日本初だといわれています。
このように、私たち、日本人のなかにある日本人としてのDNAの記憶に「法皇」=最高権力者、聖なる御上があるからこそ、カトリック教会が「教皇」と称しても、つい「法皇」といってしまうのではないでしょうか。まあ、gon麹の勝手に考えたイメージですので、きちんとした理由があるのかもしれません。あしからずご了承ください。m{_ _}m

 
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撮影協力: 佐竹


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