日本酒、焼酎などいつも思うのは価格が安いということである。
呑み助にとって安いのは、大変ありがたいことだが、
造りはもちろん、材料などの調達、機器や道具のメンテ、そして生み出すための費やす時間などを考えると
どう考えても安すぎる。
お手頃な価格のものもあってしかるべきながら、
きちんとお酒そのものの価値を反映させた値段にすべきだと
呑み助たちは思っているだろう。(とはいえ、呑みたいから高すぎると手が出ないのだが)。
さて、そんなことを思っていると
酒友が「こんなお酒がありますよ」と飲ませてくれたのがある。
750mlで88,000円(税別)。その名は『夢雀』。
むじゃくと読むこの子は山口県、岩国の堀江酒場で生まれた。
イセヒカリ*小目の米を18%まで磨いた生酛造りの純米大吟醸。
この子が生まれたきっかけは山口県のとある女性創業支援事業だったそうだ。
アルコール度数は16度。
フルーティーさを持ちつつも、常温に置いて温度が上がるたびに、芳醇な味わいが増して、口の中で羽ばたくようで、
感動が何度も覚える。
一見、日本酒だと知らされず、ワイングラスで出されたら、
「飲みやすく大好きな白ワインタイプ」と勘違いしそうなほどの果実感は
イセヒカリというお米の未知なる世界を知らしめてくれた。
限定1000本という中の1本に巡り合えたこの奇跡。
フランスや香港、アラブ首長国連邦のドバイでも取り扱っているそうで、
世界に羽ばたく日本酒といえよう。
ちなみにドバイではさらなる高額価格で取引されているようである。
彼の国では絶対飲めない(汗)。
とにかく日本の酒は価格が安い。
安くつけるのが慎ましい、謙虚であるという観念があるからかもしれないが、
外国だとこうはならない。
安い=その安さに値するものという考えが主流だろう。
島国ならではの感覚はまさにガラパゴスにて。
外国に出て行くならば、それなりの外国仕様にすべきなのである。
国内でも蔵元の試飲即売会などを手伝いとき、
2つの傾向を必ず目にする。
呑み助などが多く訪れる酒コーナーでは
味も香りも好みのものをしっかりと吟味し、試飲してピンときたものを購入する。
その時、決して値の張るものに手を出す人は少ない。
それとは反対に
IやM、TやMなどの高級志向のデパートの酒コーナーでは
「一番高いものはどれ?」「それは幾らくらいのもの?」とたずねられることが多い。
もちろん、贈答用のものを求めるための質問なのだが、
美味しいからと押したい銘柄も、そのお客さんが納得する価格よりも低くて、
「それじゃ、ダメなの。1万以上はしないと」「2万以上」という答えが返ってくる。
まさに需要と供給がここにない。
もちろん、その価格がついている銘酒も多い。
それを教えると、嬉しそうに購入していかれる。
その時思う。
どの酒も各蔵元がこだわって、心血注いで造り出した子であるのだから、
そのこだわりに匹敵する価格で売り出してもいいのではないかと。
だからと言って高値をすぐにつけよう!というのはどうかとも思うが、
この『夢雀』のように
はじめから購入層を決め、造った後の流れもきちんと計画立て、高級酒を生み出したことは
これからの世界に羽ばたく日本酒のあり方ではないだろうか。
1本88,000円。
確かにおいそれとは手が出ない子である。
が、間違いなく、こういう世界は日本の酒にあるべきであり、日本の誇りであろう。
ちなみに酒友は夢雀を「ドリームちゅんちゅん」と名付けていた。まさにドリーム!(笑)。
百花繚乱の日本のお酒。
日本酒に焼酎とこうもまあ、タイプの違うお酒がランデブーする国は島国日本ならではの文化。
この国に生まれて本当に良かったと思う日々である。
*イセヒカリとは1989年、伊勢神宮の神田にて、大型台風が通過した後、2株。倒れず残っていたコシヒカリの突然変異種である。
↑いつも読んでいただきありがとうございます。ぽちっとよろしくお願いします ↑新しく登録中です。こちらもぽちっとよろしくお願いします。by gon麹
DATA)
夢雀 Facebook
https://www.facebook.com/mujaku.co.jp/
呑み助にとって安いのは、大変ありがたいことだが、
造りはもちろん、材料などの調達、機器や道具のメンテ、そして生み出すための費やす時間などを考えると
どう考えても安すぎる。
お手頃な価格のものもあってしかるべきながら、
きちんとお酒そのものの価値を反映させた値段にすべきだと
呑み助たちは思っているだろう。(とはいえ、呑みたいから高すぎると手が出ないのだが)。
さて、そんなことを思っていると
酒友が「こんなお酒がありますよ」と飲ませてくれたのがある。
750mlで88,000円(税別)。その名は『夢雀』。
むじゃくと読むこの子は山口県、岩国の堀江酒場で生まれた。
イセヒカリ*小目の米を18%まで磨いた生酛造りの純米大吟醸。
この子が生まれたきっかけは山口県のとある女性創業支援事業だったそうだ。
アルコール度数は16度。
フルーティーさを持ちつつも、常温に置いて温度が上がるたびに、芳醇な味わいが増して、口の中で羽ばたくようで、
感動が何度も覚える。
「飲みやすく大好きな白ワインタイプ」と勘違いしそうなほどの果実感は
イセヒカリというお米の未知なる世界を知らしめてくれた。
限定1000本という中の1本に巡り合えたこの奇跡。
フランスや香港、アラブ首長国連邦のドバイでも取り扱っているそうで、
世界に羽ばたく日本酒といえよう。
ちなみにドバイではさらなる高額価格で取引されているようである。
彼の国では絶対飲めない(汗)。
とにかく日本の酒は価格が安い。
安くつけるのが慎ましい、謙虚であるという観念があるからかもしれないが、
外国だとこうはならない。
安い=その安さに値するものという考えが主流だろう。
島国ならではの感覚はまさにガラパゴスにて。
外国に出て行くならば、それなりの外国仕様にすべきなのである。
国内でも蔵元の試飲即売会などを手伝いとき、
2つの傾向を必ず目にする。
呑み助などが多く訪れる酒コーナーでは
味も香りも好みのものをしっかりと吟味し、試飲してピンときたものを購入する。
その時、決して値の張るものに手を出す人は少ない。
それとは反対に
IやM、TやMなどの高級志向のデパートの酒コーナーでは
「一番高いものはどれ?」「それは幾らくらいのもの?」とたずねられることが多い。
もちろん、贈答用のものを求めるための質問なのだが、
美味しいからと押したい銘柄も、そのお客さんが納得する価格よりも低くて、
「それじゃ、ダメなの。1万以上はしないと」「2万以上」という答えが返ってくる。
まさに需要と供給がここにない。
もちろん、その価格がついている銘酒も多い。
それを教えると、嬉しそうに購入していかれる。
その時思う。
どの酒も各蔵元がこだわって、心血注いで造り出した子であるのだから、
そのこだわりに匹敵する価格で売り出してもいいのではないかと。
だからと言って高値をすぐにつけよう!というのはどうかとも思うが、
この『夢雀』のように
はじめから購入層を決め、造った後の流れもきちんと計画立て、高級酒を生み出したことは
これからの世界に羽ばたく日本酒のあり方ではないだろうか。
1本88,000円。
確かにおいそれとは手が出ない子である。
が、間違いなく、こういう世界は日本の酒にあるべきであり、日本の誇りであろう。
ちなみに酒友は夢雀を「ドリームちゅんちゅん」と名付けていた。まさにドリーム!(笑)。
百花繚乱の日本のお酒。
日本酒に焼酎とこうもまあ、タイプの違うお酒がランデブーする国は島国日本ならではの文化。
この国に生まれて本当に良かったと思う日々である。
*イセヒカリとは1989年、伊勢神宮の神田にて、大型台風が通過した後、2株。倒れず残っていたコシヒカリの突然変異種である。
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