久しぶりにメープルシロップをたっぷりかけた菓子パンのおやつタイム。いわゆる左党の甘党でござる。
メープルシロップは濃厚で甘い。ただ一言で甘いといっても甘ったるいというよりは深みのあるコクのある甘さにて。久しぶりにメープルシロップを菓子パンにつけて、残りをコーヒーに入れた時、頭の中いっぱいに浮かんだのが!?
これ。実はこれ、紅はるかという芋の糖蜜成分。鹿児島の垂水に蔵を構える八千代伝酒造の子
Moonシリーズ『つるし 八千代伝』で使われる原料芋の蜜である。
黄金色にとろみ。一見、これ芋の蜜だよといわれない限り、蜂蜜と勘違いしそうになる。実際、頭ではわかっていても、鼻をくすぐる香りは甘い蜜。
紅はるかはもともと蒸し芋すると糖度が高くなるように開発された芋。蒸し芋でそのまま食べてると甘さのパンチはありつつもいつまでもべたつくことなく優しい味わいに成る上品さがある味わい。
ただでさえ、甘さ十分の芋をより甘くしよう、糖蜜化させようと八千代伝酒造では、自社栽培の紅はるかを収穫したその日に生芋のまま、風通しを綿密に計算した場所で約2ヶ月〜100日ほど(今年度の吊るしは様々実験中)棒に吊るし、芋が持つ自身の酵素による糖化を促し、芋全体の甘さを増すように作りだした原料である。
「やっとつるし芋の糖蜜化の流れが理解できるようになりました。数年、失敗を繰り返しつつも飽くなきトライをしてきたおかげです」というのは八千代伝酒造の八木健太郎氏。
このお方、三度の飯より畑好きで、畑がある時期(畑作業は1年中ある)は畑にいるという方。
今回、見せていただいたつるし芋は完全に塾した糖蜜芋にて、芋蒸し器の扉を開けた瞬間に流れてくる蜜の多さと勢いは、もはや雄叫びしか上がらない。
2019年、1発目のリフレインは、パンにかけたメープルシロップだった。
本能に刻まれた記憶は一生もの。
さて今年は何回、あの時間へタイムスリップさせてくれるのだろう♪
↑お手すきの時にでも、ぽちっとよろしくお願いします。by gon麹