立春朝搾り。
1998年に日本名門酒会が始めたこのイベントは
あっという間に日本の暦にしっかり根付いている。
今年は全国の日本酒蔵元39蔵が参加し、4日の立春の朝に搾った新酒が
それぞれ蔵と契約している酒屋&飲食店に運ばれ、酒呑みの口に届いた。
立春はその字のごとく春のはじまり。
2月4日は例年よりも3、4℃高い3月の暖かい気温。
春がきているのを感じた1日であった。
今回いただいた立春朝搾りは
栃木県の第一酒造さんの開華。
精米歩合は53%。
およそ半分の精米された酒米で醸された朝搾り。
一口目はほのかに硬さがあるけれど、のんびり呑んでいると
その硬さは春の暖かさを感じて膨らむ桜の花の蕾のようにじんわりと優しさを感じさせてくれる。
味わいの広がりは分度器角度70度くらいだけども、
旨さはまっすぐのびる道路のようにどこまでもユレなく続く。
朝搾りというフレッシュさというべきなのか
舌の上で香りのたまりを若干感じるものの、それも慣れてしまえば、個性のひとつ。
絞った当日にしか味わえない世界なのかもしれない。
立春の日から2日ばかり経っていただいたのは
山口県、酒井酒造さんの五橋と三重県、若戎酒造の若戎。
蔵違いの飲み比べをすると、蔵ごとに味わいが見事に異なるのがよくわかる。
五橋は昨年いただいた立春朝搾りと比較すると、今年は一口目から春の陽射しに花を咲かせる華やかさを感じる。夏から秋に咲きほこるマリーゴールドのようなイメージ。
そして感じるのは朝搾りながら感じる酸味。
はや摘みしたプチトマトを齧った味わいには思わずニンマリしてしまう。
温暖な瀬戸内海の風景がしっかりと酒のなかにとけ込んでいるようで
春の海をやさしくきらめく太陽の陽射しが体中に走りだしていく。
若戎は昨年同様、清楚古風な風味に安心してグラスを持ち続けられた。
八百万の神々が集う日本の山脈に霧がたちこめた雰囲気が感じることができる。
そしてすぅうっとしとやかに流れる1本の滝があらわれる。
激しいものでなく、岩をつたいながらも一筋の柱のように天と地をつなぎ、
とうとうと旨味を舌の上に流し込んでくれる。
はじまりは堅実質素な世界でありながらも、口のなか、喉奥でゆるりゆるりと幅がひろがるのは
春先に花を満開にするモクレンのイメージ。
今年も自分の酒癖にピタリと合う子だ。
今年は39蔵のそれぞれの子が日本全国、呑み助の前に登場し、愉しまれていることだろう。
できれば39蔵、すべて呑みたいのが本音。
とはいえ、立春朝搾りというのは基本、地域限定酒である。
その土地にいてこそ、いただけるという決まりごと。
であるが、
その各地方の立春朝搾りが呑めるのは
日本の流通網のすばらしさと、
各蔵元さんの近郊や取引ある酒屋、
飲食店が2月4日の早朝から各蔵に出かけ、
瓶詰めや出荷作業を手伝い、
予約注文分の立春朝搾りを直接蔵から運び出し、
その日のうちに店舗販売(予約)するからである。
日本酒の搾りたては早々飲めるものじゃない。
こういう子は蔵元に直接いかないとどだい無理な話だ。
それが呑める今の時代。
本当にありがたいことだ。
立春朝搾りをいただくときはもちろん、ラベルの裏も要チェック。
「大吉」とかかれた文字が見えたら……
今年も無病息災でという蔵元からの祈りが届いた証である。
昨年の立春朝搾りはこんな感じでUP中。
※各立春朝搾りのイメージはあくまでもgon麹の酒感(主観)ですので、ご自身の感覚でお楽しみください。m(_ _"m)ペコリ ペコリ(o_ _)o))
↑新しく登録中です。こちらもぽちっとよろしくお願いします。by gon麹
撮影協力Ristorante tono;4122&つちや
1998年に日本名門酒会が始めたこのイベントは
あっという間に日本の暦にしっかり根付いている。
今年は全国の日本酒蔵元39蔵が参加し、4日の立春の朝に搾った新酒が
それぞれ蔵と契約している酒屋&飲食店に運ばれ、酒呑みの口に届いた。
立春はその字のごとく春のはじまり。
2月4日は例年よりも3、4℃高い3月の暖かい気温。
春がきているのを感じた1日であった。
今回いただいた立春朝搾りは
栃木県の第一酒造さんの開華。
精米歩合は53%。
およそ半分の精米された酒米で醸された朝搾り。
一口目はほのかに硬さがあるけれど、のんびり呑んでいると
その硬さは春の暖かさを感じて膨らむ桜の花の蕾のようにじんわりと優しさを感じさせてくれる。
味わいの広がりは分度器角度70度くらいだけども、
旨さはまっすぐのびる道路のようにどこまでもユレなく続く。
朝搾りというフレッシュさというべきなのか
舌の上で香りのたまりを若干感じるものの、それも慣れてしまえば、個性のひとつ。
絞った当日にしか味わえない世界なのかもしれない。
立春の日から2日ばかり経っていただいたのは
山口県、酒井酒造さんの五橋と三重県、若戎酒造の若戎。
蔵違いの飲み比べをすると、蔵ごとに味わいが見事に異なるのがよくわかる。
五橋は昨年いただいた立春朝搾りと比較すると、今年は一口目から春の陽射しに花を咲かせる華やかさを感じる。夏から秋に咲きほこるマリーゴールドのようなイメージ。
そして感じるのは朝搾りながら感じる酸味。
はや摘みしたプチトマトを齧った味わいには思わずニンマリしてしまう。
温暖な瀬戸内海の風景がしっかりと酒のなかにとけ込んでいるようで
春の海をやさしくきらめく太陽の陽射しが体中に走りだしていく。
若戎は昨年同様、清楚古風な風味に安心してグラスを持ち続けられた。
八百万の神々が集う日本の山脈に霧がたちこめた雰囲気が感じることができる。
そしてすぅうっとしとやかに流れる1本の滝があらわれる。
激しいものでなく、岩をつたいながらも一筋の柱のように天と地をつなぎ、
とうとうと旨味を舌の上に流し込んでくれる。
はじまりは堅実質素な世界でありながらも、口のなか、喉奥でゆるりゆるりと幅がひろがるのは
春先に花を満開にするモクレンのイメージ。
今年も自分の酒癖にピタリと合う子だ。
今年は39蔵のそれぞれの子が日本全国、呑み助の前に登場し、愉しまれていることだろう。
できれば39蔵、すべて呑みたいのが本音。
とはいえ、立春朝搾りというのは基本、地域限定酒である。
その土地にいてこそ、いただけるという決まりごと。
であるが、
その各地方の立春朝搾りが呑めるのは
日本の流通網のすばらしさと、
各蔵元さんの近郊や取引ある酒屋、
飲食店が2月4日の早朝から各蔵に出かけ、
瓶詰めや出荷作業を手伝い、
予約注文分の立春朝搾りを直接蔵から運び出し、
その日のうちに店舗販売(予約)するからである。
日本酒の搾りたては早々飲めるものじゃない。
こういう子は蔵元に直接いかないとどだい無理な話だ。
それが呑める今の時代。
本当にありがたいことだ。
立春朝搾りをいただくときはもちろん、ラベルの裏も要チェック。
「大吉」とかかれた文字が見えたら……
今年も無病息災でという蔵元からの祈りが届いた証である。
昨年の立春朝搾りはこんな感じでUP中。
※各立春朝搾りのイメージはあくまでもgon麹の酒感(主観)ですので、ご自身の感覚でお楽しみください。m(_ _"m)ペコリ ペコリ(o_ _)o))
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撮影協力Ristorante tono;4122&つちや