一年で一番長い夏至がすぎると
なんだか損した気分になるのは子供時代。得した気分になるのは大人、呑み助だろう。
夏至をすぎたある日。
時刻は18時をまわった。外はまだ明るい。でも気分は夏至超えたから夜である。
そんな自己中思考で向かったのは赤羽の佐竹。
暖簾をくぐり、引き戸をあけると、あらまあまあ。
先に強者どもがいっぱいである。
かろうじて、奥の座敷へ駆け込んで、座席を確保。
数分後、また引き戸が開く。
「すみません、今いっぱいで」と大将の声が料理場から聞こえる。
残念そうに顔をひっこめる客。数分違いのタッチの差で明暗が分かれる。
居酒屋に出かけるのはまさに戦い、陣取り合戦である。
今日の先付けは北海道の山独活のピリ辛煮。
野趣あふれる香りがたまらない。しっかりとした歯ごたえ。
噛み締めるほど深い味わいを楽しめる。
夏のものといえばトウモロコシ。
「小エビと玉蜀黍(とうもろこし)のかき揚げ」をいただこう。
丁寧に裏ごしされた小エビにくるまれたトウモロコシの粒。
上品な甘さが蒸し暑さでへばりつつあった気力に喝をいれてくれる。
そして、佐竹の夏の一品といえば「賀茂茄子のそぼろ焼き」。
これがメニューにあるときは見逃せない。
まあるいフォルムはいつみてもキュート。
甘く味付けされた肉そぼろをまとった賀茂茄子の身。
四角にカットされた中身を匙ですくってぱくり。
焼いていてもみずみずしい賀茂茄子の水分がしっかりと中身に含まれ、
柔らかく食べられる。
素揚げされた皮もしっかり味が染み込んでおり、もちろん食するのもOKだ。
赤羽というと古典酒場や大衆居酒屋の印象が強い。
しかし、ここ佐竹はちょっと違う。そう、大人の居酒屋というべきか。
割烹店という雰囲気だが、料金も高くなく味はもちろん、盛りつけなど
文句なし。
赤羽で落ち着いて美味しいものが食べたいというときは必ずお邪魔する場所である。
そう思う呑み助も多いようで……またひとり、暖簾から中を覗いている。
それを知ってか知らずか、店内の呑み助達はいまだ席を立とうとしない。
もちろん自分も、席を譲らず(笑)。早い者勝ちの下克上! 陣取り合戦!!!なのだから。
この戦いに勝利した余韻をもう少しだけ味わいさせてくれ〜。
(心で謝る、呑み助本音)。
↑新しく登録中です。こちらもぽちっとよろしくお願いします。by gon麹
撮影協力:佐竹
なんだか損した気分になるのは子供時代。得した気分になるのは大人、呑み助だろう。
夏至をすぎたある日。
時刻は18時をまわった。外はまだ明るい。でも気分は夏至超えたから夜である。
そんな自己中思考で向かったのは赤羽の佐竹。
暖簾をくぐり、引き戸をあけると、あらまあまあ。
先に強者どもがいっぱいである。
かろうじて、奥の座敷へ駆け込んで、座席を確保。
数分後、また引き戸が開く。
「すみません、今いっぱいで」と大将の声が料理場から聞こえる。
残念そうに顔をひっこめる客。数分違いのタッチの差で明暗が分かれる。
居酒屋に出かけるのはまさに戦い、陣取り合戦である。
今日の先付けは北海道の山独活のピリ辛煮。
野趣あふれる香りがたまらない。しっかりとした歯ごたえ。
噛み締めるほど深い味わいを楽しめる。
夏のものといえばトウモロコシ。
「小エビと玉蜀黍(とうもろこし)のかき揚げ」をいただこう。
丁寧に裏ごしされた小エビにくるまれたトウモロコシの粒。
上品な甘さが蒸し暑さでへばりつつあった気力に喝をいれてくれる。
そして、佐竹の夏の一品といえば「賀茂茄子のそぼろ焼き」。
これがメニューにあるときは見逃せない。
まあるいフォルムはいつみてもキュート。
甘く味付けされた肉そぼろをまとった賀茂茄子の身。
四角にカットされた中身を匙ですくってぱくり。
焼いていてもみずみずしい賀茂茄子の水分がしっかりと中身に含まれ、
柔らかく食べられる。
素揚げされた皮もしっかり味が染み込んでおり、もちろん食するのもOKだ。
赤羽というと古典酒場や大衆居酒屋の印象が強い。
しかし、ここ佐竹はちょっと違う。そう、大人の居酒屋というべきか。
割烹店という雰囲気だが、料金も高くなく味はもちろん、盛りつけなど
文句なし。
赤羽で落ち着いて美味しいものが食べたいというときは必ずお邪魔する場所である。
そう思う呑み助も多いようで……またひとり、暖簾から中を覗いている。
それを知ってか知らずか、店内の呑み助達はいまだ席を立とうとしない。
もちろん自分も、席を譲らず(笑)。早い者勝ちの下克上! 陣取り合戦!!!なのだから。
この戦いに勝利した余韻をもう少しだけ味わいさせてくれ〜。
(心で謝る、呑み助本音)。
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撮影協力:佐竹